瀧口 昇

  • BANDO IBERICA,S.A
  • BANDO IBERICA 社長
  • 瀧口 昇
  • 1992年 外国語学部 スペイン語学科 卒業
瀧口 昇

立地に恵まれた学生時代のホストファミリー体験

 たまたま自宅が枚方市内にあったこともあり、関西外大に学びに来ている外国人留学生を、ホームステイとして1回生の時から3年間で4人受け入れました。家族の一員として彼らと楽しく過ごした当時の経験により、国際感覚を少しは身につけられたのではないかと思います。

 ある日のこと、ホームステイのアメリカ人に韓国へ旅行に行こうと誘われたのですが、旅行 当日、実は20人近くのアメリカ人たちと一緒に行くということ知りました。英語でのコミュニケーション環境が整ったこの韓国旅行の1週間あまりで、とても英語の勉強になったのは間違いありません。また、ホームステイで仲良くなった彼らの家にも遊びに行ったりと、学生時代にさまざまな交流の機会を得ることができたのは、すごく良い経験であったと感じています。

 また、休みの日には、引っ越しのアルバイトをしましたが、体力的にも、精神的にもとても過酷な環境でした。何度も辞めようと思いましたが、結果的には4年間続けました。当時のアルバイトで鍛えた根性のおかげもあり、若い頃には考えたこともなかったフルマラソンやトライアスロンを、40歳を過ぎてから完走できるようになりました。
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スペイン留学の思い出

 学生時代には、私費でスペインのサラマンカに10カ月間の留学もしました。スペインに向かう飛行機の中で為替レートが悪くなったため、ホームステイでは、とても10カ月も過ごせないことに気づきました。しかも、ホームステイ先に行くと、手違いで私が入る予定の部屋が空いていないことが分かったのです。やむなくホームステイを断り、友達の友達を通してシェアハウスに入ることができ、同じアパートの人との会話でスペイン語が上達しました。

 また、スペインに留学したことにより、自分の意見が言えるようになったのも、大きな成果であったと感じています。  

もっと家族や友人に自慢できるような会社を目指して

 4回生の時に、関西外大の就職課で、バンドー化学が外国語をできる人を募集していることを 聞き、紹介していただいたのがきっかけでした。1992年、バンドー化学に入社し、96年に退職。 同年、BANDO IBERICAで現地営業として再就職し、11年に取締役、12年に社長に就任、現在に至ります。

 ある日、製品の不具合で中米のある国から電話があり、急遽、翌週に現地に出向くことになりました。 すごい量の埃が舞う中、一目で使用状況に問題があることが分かりました。これだけのために大西洋を渡って来たのか、とその時は思いましたが、2週間、ついでに現地のいろいろなお客さまの元に連れて行ってもらい、良いマーケットの勉強になったのを覚えています。

 今後は、市場でもっともっと認知度を上げ、お客さまにもさらに信頼される関係を築くと同時に、社員一人ひとりがもっと家族や友人に自慢できるような会社にしていきたいと思っています。
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自分の考えも主張できる大人に

  外国人のお客さんを相手に商売していると、自分の主張を押してくる人が多いことに気付くと思います。でも、そんな主張に押し負けることがないよう、自分の考えも主張できるようになることが必要です。海外で活躍したいと思っているなら、この点を意識して頑張って欲しいですね。

掲載:2019年3月
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